20歳で一度バレエを辞めようと決意

5歳からバレエを始める ―
きっかけは、家の近所のバレエ教室でかわいい子供たちが
レオタードを着て踊っているのに憧れたのです。
お団子頭でちょろちょろ動いている様子をガラス越しに見て
「ママ、私もやりたい!」と気軽に言ったのが始まりです。

子どものころは本当にすごく劣等生でした。
周りの皆はできるのに、わたしだけできない。
わたしだけ覚えるのが遅い。
「あ〜、ああいう風にお友達みたいに上手になりたいなぁ」と思って、
ただバレエが好きだったので深く考えずに続けていました。

小学校5年生の時に、初めてコンクールを受けました。
結果は予選で落選。
でも母親からは「良く踊れてたよ」と褒めてくれて、その時は
「ママ、私が子供だからそう言うんじゃない?」とか喧嘩になって(笑)
母がいつもプラス思考で支えてくれました。

その翌年にターニングポイントがありました。
全国舞踊コンクールの予選でまた落ちてしまって、
でも、次点というあと少しで決勝に進めたことがわかったのです。
その時、落ち込まずに、もう少し努力したら行けるかも!って逆に自信になりました。

それからは、あと少し!という気持ちで練習を頑張りました。
そして、その次の年には見事決勝に進出できたのです!
賞はいただけなかったですが、とても嬉しかったです。

それから数年後、遂に、
東京新聞主催全国舞踊コンクールジュニア部第2位の賞を受賞、
さらにその翌年には同コンクールで第1位を受賞しました。

しかし、バレリーナへの道をこのまますすんで行くかと思った矢先、
純粋にバレエだけじゃない、大人の世界のいろいろなものが見えてきて、
急にバレエを中断してしまいました。

バレエが本当に好きかどうかわからなくなってしまったんでしょうね。
バレエを辞めようと思って休んでいました。

子どもの頃からバレエ一筋にやってきた私ですから、すごく不安で、
親や先生にもかなり心配をかけました。

なんとなく過ごした空っぽの日々でした。

4ヵ月経ったある日、周りの方々が強引にスタジオに連れ戻してくださって、
「行っても、もう踊らない」と思っていたのに、自然とシューズを履いて
バレエの練習をしていたんですね。

スタジオに行く前はあんなに「もう辞めよう」って思っていたのに、
次の日も黙ってスタジオに行ってました。


それからは、バレエをやめようとは考えず、
素晴らしい先生やバレエ団と出会うことができました。


第52回東京新聞主催全国舞踊コンクール第1位
文部大臣賞・東京都知事賞 
日本バレエ協会賞受賞
第31回橘秋子賞スワン新人賞受賞
1997年に牧 阿佐美バレヱ団に入団後、様々な公演で
主演を果たす。
2003年に橘るみバレエスクールを開校。
2007年 牧 阿佐美バレヱ団を退団し、東京シティ・バレエ団に移籍。
現在、プリンシパルとして様々な舞台などで活躍中。
東京芸術大学ゲスト講師・日本音楽高等学校ゲスト講師
新書館「クロワゼ」他各バレエ雑誌に多数出演
  バレエスクール
橘るみバレエスクール
クロワゼ
新書館「クロワゼ」


子どものころは本当に劣等生でしたので、他の人と較べてしまったり、できないという気持ちもわかります。 練習や舞台が辛かった日もありました。
ただ、これまで様々な素晴らしい周りのサポートを受けながら
素晴らしい環境の中で長年続けてこれたので、気づいたことも沢山あります。

そのような経験、ノウハウ、具体的な練習法を、今回、公開したいと思います。

初心者用のバーレッスン

市販されているバレエ教材を見てみると、ほとんどが初心者向けのバーレッスン、
そして優秀な生徒を指導するバレエレッスン教材です。

「基礎ばかりのバーレッスンはいらない・・・」
「上手な生徒の指導を見ても私には合わなかった・・・」

と思われるのも良くわかります。

とても重要な教材
初心者から中級者へ、そして、
中級者から上級者へ上達するための教材というものは本当に少なかったのです。

今回、まさに“バレエの上達”をテーマにし、
そのための題材をいくつも考えました。

例えばバーレッスンにしても、初級から中級者用、
中級者用、そして、更に高度な要素を入れた上級者用と3種類も取り入れました。

このバーレッスンだけでも上達できるように内容をすごく考えました。

どの位考えたかと言うと、
旅行中にも頭から離れず、プールに入ってまで考え込んでしまって
顔黒になってしまったぐらいです(本当に)


バレエにも様々な“コツ”というものがあります。

ちょっとしたことで、ぐーんと上達できることもあります。

私(橘るみ)のノウハウや経験をできる限り詰め込みましたので、きっとあなたにも
お役に立てると思います。

この教材がより素晴らしく楽しいバレエライフのきっかけになれば幸いです。